人の心にはネガティブなできごとからくる心理的ショックを

和らげる｛心理的免疫システム｝が存在します。

過去の出来事にはその心理的免疫システムが働くため、

非常に短時間のうちに感情的影響は減退していきます。

それに対して、未来の出来事の感情的予測には、

心理的免疫システムは働きません。

したがって、人はポジティブな事柄でも

ネガティブな事柄でも、その感情的影響の

存続時間を過大に評価しがちです。

そういうわけで、過去に起きたイヤなことはすぐ忘れる、

あるいは時間が経てば忘れるという人が多いのは当然なのです。

しかし、時間が解決してくれないショックもあります。

一度受けたショックがその後の人生を変えてしまうような

心の傷になること、すなわち「トラウマ（心的外傷体験）」です。

トラウマが心の中にいつまでも残り、その人の生活や人生に

悪い影響を与えてしまう症状をＰＴＳＤ（心的外傷後ストレス障害）と

呼びます。

このストレスはなかなか消えることがなく、健康な日常生活が

阻害されてしまいます。

現代社会ではそのような症状で苦しむ人が増えていますが、

そのトラウマを消す決定的な解決方法は確立されていません。

そのレベルの「トラウマ」には心理的免役システムが作用しません。

したがって、「時間が解決してくれるよ」では解決しない悩みを

抱える人が多いのです。

私もカウンセリングの際には極力「時間が解決してくれる」という

言い方はしないようにしています。

（もちろん、時間が解決してくれるトラウマもあります）

今日も読んでくださりありがとうございました。

真っ盛りの毎日ですが体調を崩さないように

してくださいね。

ではまた。

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