あきらめて、あきらめない方法。
A氏の経歴はすばらしい。
東大卒、読売新聞社入社。新聞記者を経て転職先が三菱商事。
すぐに会社の勧めでハーバード大学経営大学院(ビジネススクール)
へ留学します。
このまま順調にいけば、ビジネスエリートの誕生間違いなし。
だが、世の中はそううまくはいきません。
二カ月後、彼は帰国するしかない状況に追い込まれる。
なぜか。
実は英語がうまくしゃべれず、ハードなどジネススクールの授業に
全然ついていけなかったのです。
その上、ストレスから胃腸を壊して下痢が続き、落ち着いて授業が受けら
れない。
成績下位五%に入った者は、理由の如何を問わず「退学」が決まりなのです。
「このぶんでは退学させられるだろう。会社に顔向けできないから、
会社も辞めるしかないな」
ギリギリまで追いつめられた果てに彼は考えました。
「もう一日だけがんばってみよう。それでダメなら日本へ帰ろう」
この「もう一日だけ」を何日か続けているうちに、少しずつ勉嶺のリズムが
体に刻まれるようになり、結果的には成績上位二%の優等生に。
窮地に陥ったときに参考になるのは「あと一日だけ」の発想です。
ほとんどあきらめている。撤退の準備もできている。だが、あと一日、
あと一日とがんばってみる。
目先のことだから、余計な雑念が入らない。雑念が入らないと
集中力が生まれる。集中力が発揮できると能力は全開するのです。
これjを高学歴の優秀な人間だから当たり前だと考えてはいけません。
日常の業務、生活の上でも役に立つ考え方です。
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